アメリカオーストラリア間の長距離路線を40回以上利用してきた著者が、カンタス航空のプレミアムエコノミーに搭乗。 片道700ドル(約10万5000円)の追加費用を払った。 ハードシェル構造の座席、高いプライベート感、ビジネスクラス並みの丁寧な接客と食事が、23時間にも及ぶ移動のストレスを劇的に軽減した。 高額なビジネスクラスにポイントを貯め続けるよりも、圧倒的にコスパに優れるプレミアムエコノミーへ投資する方が現実的だ。 2025年12月、ダラスからメルボルンへと向かうフライトに搭乗した際、悲劇に見舞われた。 本来は17時間の搭乗予定だったが、出発の遅延、空域の閉鎖、さらには乗務員の勤務時間超過に伴う臨時の寄港と交代要員の到着待ちが重なり、最終的に同じエコノミー席に23時間も座り続ける羽目になった。 自宅に辿り着いた頃には、「この路線で機体後方の座席に乗るのは二度とごめんだ」と固く心に誓っていた。 それから数ヶ月後、カンタス航空が提供していたセールで、片道区間を700ドル(約10万5000円)追加するだけでプレミアムエコノミーにアップグレードできると知り、思い切って支払いをした。 メルボルン空港のチェックイン時には優先レーンを利用できる「エクスプレスパス」が交付され、保安検査を2分足らずで通過することができた。 空港でこれほどスムーズに移動できたのは生まれて初めての経験であり、幸先の良いスタートとなった。 カンタス航空のボーイング787型機におけるプレミアムエコノミーは、エコノミーの「3-3-3」配列に対して「2-3-2」配列が採用されており、横幅に十分なゆとりがある。 足元空間は広大で、収納ポケットにはペットボトル、iPad、スマートフォン、書籍を余裕で収めることができた。 ビジネスクラスのように完全なフルフラットにはならないものの、9.5インチ(約24cm)のリクライニング角度のおかげで、この路線で経験したことがないほど深い睡眠をとることができた。 さらに特筆すべきは、座席背面に採用されている「ハードシェル構造」だ。 以前エコノミーに搭乗した際、後席に座った若者が何時間もタッチパネルを強く叩き続け、その振動が直接背中に伝わってきて苦しめられた経験があった。 しかし、ハードシェルで保護されたこの座席では、後ろの乗客からの振動を完全に遮断してくれた。