「タランチュラのような大きなクモが出た!」と、岡山県倉敷市に住む女性から画像が届きました。 まさか毒グモ? いえいえ、そんなことはありません。 こんな見た目ですが、実はおうちの守り神? そんなクモについて、害虫駆除を専門とする東洋産業の大野竜徳さんに聞きました。 ーーこのクモは何でしょうか。 (東洋産業大野竜徳さん) 「このクモの名前はアシダカグモ。 脚を広げるとCDやDVDからもはみ出すほど、なんと1015cmほどにもなり、徘徊性のクモの中では日本最大級です。 このクモを見たら驚く人も少なくありません。 しかし、見た目とは裏腹に、人を襲うことはほとんどなく、こちらから手を出さなければむしろ私たちから逃げていく、おとなしいクモです。 アシダカグモは、実は昔から日本に分布していた固有種ではなく、熱帯アジア起源の外来種と考えられています。 江戸時代以前から人の物流とともに日本へ入り定着した古い外来種と考えられており、ご先祖様が温かいところ出身なので、現在でも本州以南の全国各地、特に暖かいところでときどき見られます。 アシダカグモが日本へやって来たのも、人や物の往来に紛れたことがきっかけと考えられています。 そして定着した後も、人の生活圏を利用して分布を広げてきました」 ーー家の中にいるムシを食べているということですか。 (東洋産業大野竜徳さん) 「アシダカグモは生きた虫を襲って食べ、特に日本ではある虫の天敵です。 この大きさのクモのおなかを満たせる大きさで、かつ年中どこにでもいて、地面を這いまわる虫...。 そう、ゴキブリです。 クロゴキブリやワモンゴキブリなど、人家性ゴキブリも人やものの流れによって今では全国へ広がっています。 隠れ場所も多く、天敵も少なく、餌となるゴキブリがいる住宅や倉庫はアシダカグモにとって非常に住みやすく、人間がつくった環境に入り込んできたゴキブリ、それをまるでハンターのように追いかけるアシダカグモ、私たちの生活環境は両者の分布拡大を後押ししたと考えられます。