あちち、ぽんぽん、ふーふー。 昔、ある山寺におしょうさんと三人の小僧がいました。 この和尚さんはとても欲張りで、自分ばかり美味しいものを食べていました。 いつも夜になると、小僧、小僧、早く寝ろと言って、小僧たちを早く寝かせ、火鉢の灰の中にもちを入れて焼きます。 そろそろ焼けたかな。 と、灰の中から餅を取り出し、あちち、あちちと言い、ぽんぽんと叩いて、ふーふー吹いて冷まして食べました。 小僧たちの寝ている部屋にも、餅が焼けるいい匂いが漂ってきます。 小僧たちの腹の虫はぐーぐー鳴り、とても眠ってはいられません。 ある晩、小僧たちは、いい匂いだな。 お腹がすいたな。 おいらも餅が食べたいよ。 何かいい方法はないかなと考え、そうだといいことを思いつきました。 次の朝、小僧たちは和尚さまの前に恭しく座り、和尚さま、どうか私たちの名前を変えてくださいと頼みました。 和尚さんは、なんだと。 お前たちには一休、二休、三休といういい名前があるじゃないかと言いました。 その名前じゃなくて、一休はあちち、二休はぽんぽん、三休はふーふーという名前にしていただきたいのです。 うーん、まあよかろう。 小僧があんまり頼むので、和尚さんはしぶしぶ小僧たちの名をあちち、ぽんぽん、ふーふーに変えました。 夜になると、また和尚さんは小僧、小僧、早く寝ろと言いました。 そして一人になると、灰の中にもちを入れて焼き、餅が焼けると、あちち、あちちと取り出しました。 すると、和尚さま、和尚さま、何の御用ですかと小僧のあちちがやってきました。 なんだ、お前に用などない。 でも今、あちちと私の名をお呼びになりました。 うーん。 和尚さんは仕方なく、それならこの餅食えやと言って、小僧に餅をあげました。 いただきますと、あちちは美味しそうにもちを食べました。 和尚さんは、やれやれ、早く寝ろと言いました。 しばらくして、また餅が焼けたので、ぽんぽんと叩いて灰を払っていると、和尚さま、和尚さま、何か御用ですかと小僧のぽんぽんがやって来ました。 和尚さんは慌てて餅を隠そうとしましたが、間に合いません。 何も用はないというと、でも和尚さまはぽんぽんと私をお呼びになりましたと小僧が言うので、和尚さんは仕方なく、それならこの餅食えやと言って小僧に餅をあげました。 いただきますと、ぽんぽんも美味しそうにもちを食べました。 あんまり美味しそうに食べるので、和尚さんはゴクンと唾を飲み、いいからもう早く寝ろと言いました。 しばらくして、また餅が焼けたので、和尚さんは今度ばかりは自分が食べようと、ふーふー、ふーふーと吹いていると、和尚さま、何の御用でしょうと小僧のふーふーがやって来ました。 何も用などない。 でも今、もうよい、もうよい。 お前もこの餅を食えやと言って、和尚さんはふーふーにも餅をあげました。 それからというもの、和尚さんは餅や美味しいものを食べる時は必ず小僧たちを呼び、何でも分けてくれるようになりましたとさ。