エレコムが7月14日、「あんしん充電専用ケーブル」なるUSB Type-Cケーブルを発売した。 その名の通り、データ通信を“できない”にようにした充電専用USB Type-Cケーブルだ。 「え、データ通信のできないUSBケーブルなんて意味あるの?」と考えがちで、筆者もそう思っていた。 しかし、実際に使ってみたところ、意外なメリットを発見したので紹介したい。 カフェのテーブル、空港や駅の待合室、ホテルの客室では、ゲスト(客)へのサービスとしてコンセントやUSB充電ポートを設置していることがある。 主にスマートフォンの充電を想定したものだ。 以前はUSB Standard-A端子を備えることが多かったが、スマホに搭載される端子の変化を受けてか、最近はUSB Type-C端子を備えることも増えた。 USB Type-C充電ポートは、多くの場合USB Type-C規格の上限値である「5V/3A(15W)」出力を備えるが、最近はより大きな電流を流せる「USB PD(Power Delivery)」規格に対応するものも増加傾向にある。 ただし、USB Type-C充電ポートは埋め込みコンセントの設置スペースに取り付けることを考慮した製品が多く、1ポートタイプだと最大18W(9V/2A)、サイズに余裕のある2ポートタイプでも片方のポートで“短時間で”最大60W(20V/3A)が限界となっている。 普通の充電器(ACアダプター)と比べるとサイズの制約も大きいので、ある意味で致し方ない。 USB Type-Cの充電ポートなら、少なくともUSB Standard-Aのそれよりもスマホやタブレットは早く充電できる。 PCの充電には心もとないかもしれないが、電源を切るかスリープ状態にすれば何とか充電はできそうである。 今でこそ電源供給ポートとして使われることが増えたUSBポートだが、本来はデータを伝送するためのものだ。 そのことを“悪用”して、USBポートを介してPC/スマホ/タブレットのデータを盗み出したり、マルウェアに感染させたりする「ジュースジャッキング(Juice Jacking)」というサイバー攻撃が存在する。 これを防ぐべく、iPhone/iPadや最近のAndroid端末では、データ通信を行えるUSBデバイスとつないだ際に、数ステップの操作をしないとデータ通信を行えないようになっている。 USB充電ポートのように給電(充電)に特化したデバイスは、そもそもデータ通信が行えない“はず”だ。 しかし、中には接続したスマホやタブレットが、データ通信の許可を求めたり、USB通信モードに関する通知を出したりする充電ポートも存在する。 充電しかしないはずなのに、このような通知が出てくると不安になってしまう。 ジュースジャッキングを気にせずに充電したいというニーズに応えるべく、エレコムは充電専用USB Type-Cケーブルを製品化したようだ。