明るい声を世の中に。 中村ラジオへようこそ。 今日はいい天気だね。 ベランダから学禄山がよく見える。 十二月に入って朝晩冷えてきましたけど、お昼のこの時間はポカポカ温かいですね。 こんな日はコーヒーでも飲みながらゆっくり読書するに限るよ。 あ、先生、随分本が増えましたね。 うん。 この間の日本出張で四年ぶりに本屋に行って嬉しくなっちゃって、ついついたくさん買っちゃったの。 先生、本屋好きですからね。 本屋は学生の頃から私にとって一番楽しくて面白い場所だからね。 学生時代、いつも本屋に行ってたんですか? うん。 若い頃は体力があったから、休みの日は一日中本屋で立ち読みしてた。 一日中立ち読みですか。 すごいですね。 あの頃はお金がなかったから、その日に買える一冊を真剣に探してたんだよね。 本もね、自分に合うものもあれば合わないものもある。 目の前にあるのに全く目に留まらなかったり、遠くから呼ばれているような気がする時もあるのよ。 へー、先生にとって本って人間みたいですね。 そうそう。 自分に合う本が見つかった時は、心の友に出会えたって感じ。 本は私にいろんな知識を与えてくれたり、自分では体験できない世界を見せてくれたり、時には深く考えさせることもあって、若い私を育ててくれたんだよ。 そんな場所だったら四年も行けなかったら寂しいですよね。 うん。 今はスマホやタブレットがあれば、本屋に行かなくても本が読める時代だけどね。 そうですね。 最近は読みたい本があればネットで調べて読書アプリで読むって人が多いんじゃないですか。 先生は読書アプリは使わないんですか? 操作に慣れていないせいか、なんだか集中できなくてね。 でも最近は随分便利になったんだってね。 そうですよ。 知らない言葉が出てきたら、すぐその場で調べられるし、気に入ったフレーズがあったらメモに保存できるし、読み上げ機能を利用すればオーディオブックにもなるし、本当に便利です。 それに先生、デジタルブックだったら文字を大きく表示できるんですよ。 ああ、そっか。 それはかすみ目世代の私たちには福音だね。 もう一回試してみようかな。 実際、私も毎日スマホでネットニュースやコラムを読んでるからね。 世間では今の若者は本を読まなくなったって言うけど、結構文字には触れていると思うんですけどね。 うん、そうだね。 文字離れはしていない。 スマホを持っていたら次々にニュースや情報が入ってくるからね。 私が若い頃より今の若者の方がよっぽど情報量が多いと思うよ。 でも、新しい情報がどんどん入ってくると、それを処理するので精一杯で、文章をゆっくり味わえないという人もいます。 それについて先生はどうお考えですか? 色々なことを知っているというのは悪いことじゃないね。 情報があることで生活が便利になることは多いから。 ただ、ネットでよく目にする文章には、短時間で大量の情報を処理するために、過度に簡単にまとめられているものが多くて、読み応えはあまりないよね。 読み応えって? 読み応えのある文章とはどんなものですか? 簡単に言えば、想像力をかきたてられ、読んでいるうちにその中に引き込まれていく文章かな。 頭の中に情景が浮かんできたり、登場人物が目の前にいるかのような気持ちになる文章を読むと、「ああ、私は今この文章を味わっている」という読み応えを感じるね。 文章をしっかり味わうには想像力が大切なんですね。 そう、とても重要。 でもね、これもやっぱり訓練が必要で、ある程度読み続けないと、しっかり味わえる読書力は身につかないだろうね。 訓練ですか。 そう聞くとなんだか大変そうな気がしますが。 何事も習慣化するのは大変なんだけど、一日五分でも本を手にする時間を作りましょう。 無理して難しい本を読む必要はなくて、自分の好きなジャンルの本から始めればいいと思うよ。 そのうちに読書力が身についてくるから。 ああ、一日五分なら頑張れるかも。 来年は頑張って本を読んでいこうかなと思います。 待って待って。 そんなに簡単に来年にしないでよ。 今年中にやらなきゃいけないことがまだまだたくさんあるんだから。 二千二十三年は本当にいろんなことがあって、忙しくも充実した一年だったね。 来年はさらに忙しくなりそうですよ。 じゃあみんなで力を合わせて笑顔で頑張っていきましょう。 皆さん、風邪など引かないよう、体に気をつけて十二月を乗り切ってくださいね。