中村ラジオへようこそ。 好奇心のまなざし。 明日自分が死ぬとしたら、今日を一生懸命に生きていないのは嫌だ。 これは僕の思いです。 いつ死んでも悔いはないという意味ではありません。 起きて仕事をしてテレビを見ておしまい。 それが人生最後の日なんて。 死んでも死にきれないくらい悔しいと思うのです。 だからといって、夢のような出会いやワクワクする冒険で日々を彩りたいわけではありません。 明日で命が終わるとしても、後悔せず穏やかに世を去る方法、それは今日を丁寧に生きること、これだけだと僕は思います。 丁寧に生きるには、その日が大切な一日であることを思い出させてくれるきっかけが必要です。 何か一つだけでもいいから、暮らしに新しさを投げ込みましょう。 この夏、暮らしの手帖編集部に僕が投げ込んだ小さな新しさは扇子でした。 何もやる気になれないほど暑い毎日。 どうやったら夏を楽しめるかと考えた僕は、編集部員全員に扇子をプレゼントしたのです。 さあ、この暑さを扇子で乗り切りましょう。 僕が話すとみんな笑いました。 小さな扇子でパタパタやるより、エアコンの方が手っ取り早いという人もいるでしょう。 しかし、扇子というこれまでの生活になかった小さな新しさが、外からぽーんと入ってくることで、その夏は変わります。 扇子を見るたび、この夏は頑張ろうと思う人もいるかもしれません。 一緒にパタパタやれば、扇子は力を合わせて働こうというアイコンにもなります。 たかが扇子でも新しさが加われば、毎日が新鮮になります。 卸したてのまっさらなノートを大切に使うがごとく、新鮮な日であれば丁寧に生きようと思えます。 扇子は物理的なきっかけですが、毎日を新鮮にする一番の方法は好奇心を持つこと。 ありふれた今日に潜む新しさを見つける好奇心。 なんとも素敵な響きだと思うのは僕だけではないはずです。 新しさを見つける朝が始まります。 かけがえのない 1 日になりますように。 皆さんこんばんは。 今夜も中村ラジオへようこそ。 私は当ラジオ局のディスクジョッキー中村です。 9月に入り 1週間が過ぎました。 今年の夏は涼しかったですね。 武漢はサンダーホールと言われていたほど暑い街だったはずですが、今年は8月に35度を超えた日が何日あったでしょうか。 思えば、初めて武漢で夏を過ごした2003年はとびきり暑く、41 2度までいきました。 私は若い頃、炎天下でずっとテニスをしていたので、夏の暑さには強い方なんですが、湿気の強い武漢の暑さには驚きました。 当時の学校が東風のほとりにあって、特に湿度が高かったせいか、空気がドーンと重く、ゼリーの中にいるように感じました。 なんとなくここ数年、武漢の夏の気温は下がってきたような気がしますが、もしかしてこれから超ラオフに襲われることはないですよね。 だってびっくりしたんですけど、もうすぐ中秋節ですよね。 15夜です。 去年は中秋節は9月の19日、一昨年は9月30日でした。 どんどん早くなるのかと思ったら、来年は9月の27日です。 このシステムは外国人には理解が難しく、中国七不思議の一つです。 でも早く来ても遅く来ても主役は綺麗なお月様。 月餅を食べながら、チャンウーとウサギさんに思いを馳せましょう。 さて、今夜の朗読のテーマは好奇心のまなざしでしたね。 私は自分から好奇心を取ったら、残るのは骨と脂肪だけというくらい好奇心が強い人間です。 日本を離れて異国で生活しているのも、この好奇心を満たすためなのかもしれません。 では、どうやって好奇心を起こすかですが、やはり常に違うことにチャレンジすることでしょうね。 チャレンジすると言うと、なんだか大きなことをしなければいけない気がしますが、小さなことでいいんです。 例えば、朝食べるバオズの具を変えてみるとか、学校や会社からの帰り道、違う道を通ってみるとか、いつもは選ばない色の服を着てみるとか、こういう些細な変化がもしかして大きな変化を生むのかもしれません。 あとは極力マンネリ化を防ぐこと。 大学で働いていると、毎年毎年同じことの繰り返しです。 何もしなければ教科書も同じ、授業内容も同じ、下手をするとテストの内容も同じ。 でも、私は変わらなくても学生は毎年変わります。 社会情勢も変わります。 何年も同じ授業内容だなんて、ちょっと手抜きなのでは? と。 水瓶座生まれのせいか、私はこういう状況が耐えられません。 それで毎年授業のコンセプトを新しく作るんですが、残念ながら全てうまくいくというわけではありません。 途中で無理と判断すれば、全て変更することもあります。 新しいことの挑戦に失敗と変更はつきもの。 大切なのは、失敗に気づいたらすぐに手段を講じること。 私、こんなに頑張ったのにとか、メンツとか、そういうものは忘れることです。 そして、小さな変化を恐れないこと。 継続とは単に同じことをするのではなく、そのコンセプトを常に吟味し、現状に照らし合わせ、その時のベストの方法で続けていくことなんです。 もしかしたらもっといい方法があるかもしれない。 この気持ちこそが私を動かすエネルギーです。 でも、新しいものを生み出すって時にとっても苦しい作業なんです。 今だって、来週の高級日食の授業をどうするのかお悩み中。 悩んで作って壊して、また悩んで作る。 まあ、ブラックコーヒーの苦味が美味しいように、苦しみの中にこそ楽しみの種があるのかも。 なんだか最後は愚痴って自分で慰めちゃっていますけど、若人の皆さん、小さな失敗なんか笑って吹き飛ばしましょう。 若い時期なんてあっという間に終わっちゃうんですから、くよくよしていたらもったいないですよ。 とりあえず明日一つでもいいから、今までしたことがないことをしてみませんか? 明日はどんなバオズを食べようかな? それでは皆さん、次回もまたここでお会いしましょう。 おやすみなさい。