日本で野球は、サッカーと並んで人気があるスポーツです。 小さい頃からチームに入ってプロになることを目指す少年がたくさんいます。 アメリカでもベースボールは、アメリカンフットボール、バスケットボールと並んで人気があるスポーツです。 野球とベースボール、同じスポーツの日本語の名前と英語の名前ですが、実は違うところがあります。 詳しく見ていきましょう。 1) チームプレイ 野球は9人でするチームスポーツです。 日本では、選手個人の成績よりもチームの成績が優先され、チームが勝つために送りバント(sacrifice bunt)や犠牲フライ(sacrifice fly)が、また自分がアウトになってもランナーを進めるプレイが求められます。 攻撃は一人ではなく、9人でするというのが、日本の特徴です。 一方、アメリカでは、ホームランなどの長打(extra-base hit)が打てる力、出塁率(on-base percentage)など、個人の能力を重視する傾向があります。 2) 高校野球 日本で野球をする子供たちにとって最初の大きな夢は、全国高等学校野球選手権大会に出場することです。 この大会が行われる、1924年にできた阪神甲子園球場は、野球をする高校生にとって、夢の舞台です。 この選手権の試合は全国に放送され、毎年多くの人が見ています。 日本では、高校野球はとても人気がありますが、アメリカで高校生や大学生の野球はあまりテレビ放送されていません。 放送されるのは、ほとんどがメジャーリーグ(MLB)です。 3)応援のし方 高校や大学のチームの試合では、学校の吹奏楽部が演奏して応援します。 プロのチームにはチームだけでなく選手個人の応援歌もあり、またマスコットキャラクターもいます。 人々は、お気に入りの選手のユニフォーム、キャップ、タオルなどを着て(持って)自分の好きなチームや選手を大きい声で応援します。 アメリカでも、マスコットキャラクターがいて、人々はお気に入りの選手のユニフォーム、キャップを着て応援するのは同じですが、日本のような応援歌はありません。 しかし、代わりに、球場全体で親しまれる定番曲の合唱や、選手ごとの「登場曲(Walk-up music)」を楽しむ文化があります。 4)投手対打者 野球は、投手対打者のゲームです。 投手は打者に打たれないように、制球力や球種、配球などを駆使して投球します。 一方、打者は早く点が取れるようにホームランや長打を打とうとします。 日本では、投手が試合をコントロールしてあまり点が取られない投手戦が好まれるのに対し、アメリカでは、打者が活躍してたくさん点を取る打撃戦が好まれる傾向があります。 日本の戦い方は組織力(organizational strength)を重視するsmall baseballと呼ばれるのに対して、アメリカの戦い方は打撃力(hitting strength)を重視するpower baseball と呼ばれます。 そのため、日本では、確実に1点を取りに行くのに対し、アメリカではホームランヒッターが大量得点を取りに行く傾向があります。 また、ルールも少し違います。 1)タイブレーク(tie-break) アメリカのプロ野球では、引き分けはありません。 そのため、延長戦では、勝敗が決まりやすいタイブレーク制を採用しています。 しかし、日本のプロ野球では、延長12回までと決まっているので、勝負がつかない場合は、引き分けます。 2) ピッチクロック(pitch clock) アメリカではランナーなしでは15秒、ランナーありでは18秒以内にボールを投げなければいけない、という投手のピッチクロックを採用しています。 これは、試合時間を短くし、テンポの良い、見ていて楽しい試合にするためですが、日本では、まだ採用されていません。 最後に、同じところを一つ紹介しましょう。 それは、試合を見に来た人々が試合だけでなく、球場内の食べ物や飲み物を含めて、エンターテインメントとして楽しむところです。 ファストフードから専門店まで、球場にはいろいろな種類の食べ物があり、場所によっては、そこでしか食べられない地方の名物料理まであります。 人々はおいしいものを食べたり飲んだりしながら試合を楽しみます。 試合の勝敗だけではなく、楽しい時間を過ごしたいと思うのは、どこの国でも同じですね。