かぐや姫 今は昔、竹取りをして暮らしているおじいさんがいました。 ある日、おじいさんが竹を切りに行くと、一節光り輝いている竹がありました。 その竹を切ってみると、中にとても小さな女の赤ちゃんがいました。 おじいさんは喜んでその子を手に乗せて家に帰りました。 おばあさん、今日は竹の中で小さな女の子を見つけたよ。まあ、かわいらしいこと。 2人は女の子をかぐや姫と名付け、竹のかごに入れて大切に育てました。 女の子は三月もたつとこの世の人とは思えないほど美しい娘に成長しました。 その頃おじいさんが竹やぶへ行くとまた光る竹があり、切ってみると今度は金がいくらでも出てきました。 おじいさんはとても裕福になり、家は立派な御殿になりました。 おじいさんとおばあさんはかぐや姫と3人で何不自由なく幸せに暮らしました。 やがてかぐや姫のことが世に広く知られるようになり、大勢の男たちがおじいさんの家にやってくるようになりました。 ところがかぐや姫は誰にも会おうとしません。ある人には空に鳴る雷を持ってきてくださればお会いしましょう。 またある人には3000年に1度だけ咲くといううどんげの花を見せてくださるのならお会いしましょうと言いました。 打たなくても鳴るという鼓の音を聞かせてください。そうすればお会いしましょうと言われた者もありました。 男たちはかぐや姫が欲しいというものをどうにかして手に入れようと探しました。 あるものは海辺を彷徨いあるものは世を捨てて山奥を歩き回り中には行方知れずになるものもいたそうです。 さてこの話を聞いた帝様はかぐや姫が噂通りの美人ならきさきに迎えたいと思いおじいさんの家を訪ねました。 おじいさんが帝様のお言葉に背くことができず困っていると、かぐや姫はとうとう姿を現しました。帝様は噂は誠であった。そなたは美しいと言いました。これまで誰にも会わなかったのは世のきさきになるためだったのであろう。さあ共にみやこへ行こう。 そのようにおっしゃってくださることは限りない喜びです。でも私は人ではありません。人ではないのです。 では鬼かそれとも神か? 鬼でも神でもありません。間もなく空から迎えが来ます。はてこの娘との結婚を断るためこのようなことを言うのだろうか。 そう思っていると辺りが眩しく光り空から降りてくる者たちがありました。そしてかぐや姫を立派な輿に乗せて空へ上っていきました。その者たちの 姿は確かにこの世の人ではありませんでした。 かぐや姫は何者だったのか。なぜおじい さんの子供になったのか何もわかりませんがこんな不思議なことがあったのだと今に語り伝えられています。